のどは声を出したり、食べ物を飲みこんだり、呼吸をしたりする等多くの機能を持っています。
そのため症状も多岐にわたり、原因も様々です。
声が枯れたり、飲み込みにくくなった場合は、風邪などの炎症や年齢的な変化が原因であることが多いですが、のどの腫瘍が原因であることもあります。
のどの症状が気になる方はご相談ください。
おもな症状
- のどが痛い
- のどに違和感がある
- 咳や痰が出る
- 声がかれる
- 食べ物が飲み込みにくい
- 口が異常に乾く
- 味がわからない
口内炎
歯で噛んだり、歯ブラシで傷つけたり、やけどなどの傷に細菌が入り込んで起こりますが、ビタミン不足、ストレスなどによる免疫力の低下も関係するといわれています。
治りにくい口内炎は全身疾患や腫瘍の可能性もありますので、なかなか治らない場合は受診することをおすすめします。
咽頭炎
ウイルスや細菌などの感染による炎症で、発熱やのどの痛みを伴います。
必要に応じて抗菌薬などを内服して治療します。
のどの腫れが強くなると呼吸が苦しくなることもあるので注意が必要です。
扁桃炎
ウイルスや細菌感染が主要な原因で、のどの痛みや倦怠感、発熱等の症状が挙げられます。特に溶連菌への感染は発熱やのどの痛みといった症状が強くあらわれる傾向があります。
内服での治療となりますが、症状がひどい場合は点滴治療を行うこともあります。
飛沫感染によって感染拡大する恐れがあるため、注意が必要です。
嚥下障害
食事中にむせるようになった、食後に痰が出るようになった、食べ物が飲み込みにくいといった症状がある場合は、嚥下障害の可能性があります。
嚥下障害の主な原因は、加齢による筋力の低下、咀嚼力の低下、合っていない入れ歯の使用、咽頭や喉頭の腫瘍、神経や筋肉の疾患、脳卒中の後遺症などが考えられています。
嚥下が悪くなることで、誤嚥（飲んだものが気管にはいってしまうこと）をおこしたり、それが肺炎につながったりします。
むせこみが増えてくるようであれば一度受診をおすすめします。
咽頭異物
異物などを誤って飲み込んでしまった状態です。
魚の骨、お薬PTPシートなどを誤って飲み込んでしまい、咽頭に異物が引っかかることがあります。
お米を飲み込んで魚の骨を取ろうとすると、骨が咽頭に深く刺さってしまう恐れがあるため、自分で無理やり取ろうとせずに、医療機関の受診をしてください。
声帯ポリープ
声帯に炎症やポリープが生じているにもかかわらず放置していると、声帯炎が長引き、「ポリープ様声帯」となります。
声帯ポリープは、がんの疑いもあるため、なるべく早めに医師に相談するようにしてください。
声帯ポリープやポリープ様声帯は、薬物治療による改善が見込めないため、手術を検討することもあります。